九州大学文学部総合型選抜の入試対策と志望理由書の書き方を徹底解説!
- 株式会社EQAO教育グループ

- 10月25日
- 読了時間: 22分

▶︎1. 九州大学文学部の総合型選抜とは?

1.1 総合型選抜Ⅱの概要と国際コースの位置づけ
九州大学文学部が実施する総合型選抜は、「総合型選抜Ⅱ」として行われています。
この入試方式では、大学入学共通テストの受験が必須であり、共通テストの得点も最終判定に加味される点が特徴です。
また、総合型選抜Ⅱは文学部の国際コースのみを対象としており、他の専攻・コースでは実施されていません。
そのため、国際コースを志望する受験生は、この総合型選抜を通じてのみ入学が可能となります。
募集人員はわずか10名。
高い競争率が予想されるため、出願段階から明確な志望動機と学問的関心を示すことが重要です。
この入試の目的は、九州大学文学部の理念に基づき、以下のような人材を育成することにあります。
日本語と複数の外国語に自覚的かつ批判的に関わることができる人
人間存在の奥深さに眼差しを向け、文化・歴史・社会の多様性を理解できる人
新しい人文学的知の創造に寄与できる知的主体
つまり、この入試は単なる語学力ではなく、「多様な文化・価値を批判的に理解し、言葉を通して考える力」を評価する試験です。
1.2 九州大学文学部が目指す人材像と入試の目的
九州大学文学部は、学問的な知識だけでなく、言語・文化・社会を多面的に考察できる人間力を重視しています。
そのため、総合型選抜Ⅱでは「国際コース」を通じて、多言語的な感覚と思考の柔軟性を持つ学生を選抜します。
入試の基本理念は、以下の三本柱に集約されます。
人間存在の深い理解 ― 文学・思想・歴史・芸術を通して、人間を多角的に探究する力
文化・社会の多様性の認識 ― 他者や異文化を尊重し、共生の視点で考える姿勢
新たな知の創造 ― 既存の価値観にとらわれず、自分の言葉で社会に新しい視点を提示する力
このように、九州大学文学部の総合型選抜Ⅱでは、語学力だけでなく、知的探究心・批判的思考力・表現力が総合的に評価されます。
特に国際コースは、英語を中心とする多言語教育を通じて、世界的な視野を持つ人材の育成を目指しています。
総合型選抜Ⅱは、まさに“国際的な人文学者”への第一歩を踏み出す入試といえます。
1.3 募集人員・日程・併願制限のポイント
令和8年度(2026年度)入試のスケジュールは以下の通りです。
九州大学文学部の総合型選抜Ⅱでは、出願から合格発表までが非常に明確に定められています。
Web入力・入学検定料支払期間:10月中旬〜10月下旬
願書受付(郵送)期間:10月下旬(必着)
第1次選抜(書類選考)実施期間:11月下旬〜12月中旬
第1次選抜結果通知:12月下旬発送
共通テスト成績請求チケット提出期間:1月上旬〜1月下旬(1月22日必着)
第2次選抜(英語小論文・面接):1月31日実施
合格者発表:2月中旬(2月10日頃)
併願制限にも注意が必要です。
この総合型選抜Ⅱは、九州大学が実施する他の「総合型選抜」「学校推薦型選抜」「国際入試(教育学部)」との併願ができません。
つまり、この入試に出願する=九州大学文学部国際コース一本で挑戦する覚悟が求められます。
また、他大学との併願は可能ですが、九州大学内での重複出願は不可です。
出願前に「自分の進路として本当に国際コースを選びたいか」を明確にしておくことが重要です。
競争率が高く、募集定員も限られているため、早期の情報収集と準備が合格のカギとなります。
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▶︎2. 九州大学文学部の総合型選抜|出願資格と提出書類

2.1 出願条件と必要な共通テスト科目
九州大学文学部の総合型選抜Ⅱ(国際コース)に出願できるのは、一定の学歴条件を満たし、大学入学共通テストを受験する者に限られます。
出願者は、次のいずれかの条件に該当する必要があります。
高等学校または中等教育学校を令和2年(2020年)4月以降に卒業した者、または令和8年(2026年)3月までに卒業見込みの者。
通常の課程による12年の学校教育を令和2年以降に修了した者、または令和8年3月までに修了見込みの者。
学校教育法施行規則第150条により、高等学校を卒業した者と同等以上の学力を有すると認められる者で、令和2年以降に該当、または令和8年3月までに該当見込みの者。
特に注目すべきは、評定平均の基準が設けられていない点です。
一般的な推薦型入試と異なり、成績評価ではなく、学問への意欲や将来の展望、言語への関心の深さが評価されます。
また、九州大学の総合型選抜Ⅱは、他の九州大学入試方式(学校推薦型選抜・国際入試など)との併願ができません。
つまり、国際コース志望者はこの入試一本に絞って挑戦する必要があります。
さらに、受験生は大学入学共通テストで指定された教科・科目を受験しなければなりません。
文学部では、6教科または7教科8科目を課し、英語の「リーディング」と「リスニング」両方の成績が利用されます。
国語:200点
地理歴史・公民:200点
数学:200点
理科:100点
外国語(英語):200点(リーディング+リスニング)
情報:50点
共通テストの得点は100点満点に換算され、第2次選抜の英語小論文・面接と同等の重みで評価されます。
このため、共通テスト対策と並行して、面接・小論文の練習を計画的に進めることが重要です。
2.2 志望理由書の記入ルールと注意点
九州大学文学部の総合型選抜Ⅱでは、提出書類の中でも特に「志望理由書」が重視されます。
この書類は、受験生の学問的関心・人間性・将来性を判断する重要な資料となります。
提出書類の内訳は以下の通りです。
調査書または調査書に代わる書類
在学もしくは出身学校長が作成し、厳封のうえで提出。
志望理由書(様式1・A4サイズ2枚)
志願者本人が日本語で自筆記入。
鉛筆は使用可能ですが、摩擦で消えるボールペン(フリクションなど)は使用禁止。
志望理由書では、次の2項目について記述する必要があります。
文学部国際コースを志望する理由
自己紹介(これまでの勉強・活動の自己評価と、将来の国際的活動への希望)
この2つの内容を通じて、九州大学文学部が重視する「主体性」「多様性の理解」「学びへの探究心」を示すことが求められます。
特に注意すべき点として、志望理由書は志願者本人が作成しなければなりません。
他者や生成AIツールによる作成・盗用が発覚した場合は、不正行為とみなされ、入学許可が取り消されます。
この点を踏まえ、構成を考える際には、
自身の原体験や価値観
九州大学文学部国際コースで学びたい明確な動機
将来どのように国際社会に貢献したいか を自分の言葉で丁寧に表現することが大切です。
志望理由書は「自己分析 × 学問理解 × 将来展望」の3点を結ぶ文書として完成度を高めましょう。
2.3 書類選考で評価される要素と合格の基準
第1次選抜(書類選考)では、提出された調査書および志望理由書が総合的に評価されます。
ここでは、「学力」よりも「姿勢・思考・意欲」が中心的に見られる点が特徴です。
評価方法:5段階評価の合計を基に、A・B・Cの3段階で総合判定
合格者数:募集人員(10名)の約3倍程度が第1次合格として選出
九州大学文学部では、アドミッション・ポリシーに掲げる「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」を重要視しています。
そのため、志望理由書では「他者との関わり」や「国際的な視点」について触れることが、高い評価につながります。
たとえば次のような要素が評価されやすい傾向にあります。
異文化体験や海外との交流を通して得た学び
言語を通して社会や人を理解しようとする姿勢
将来、人文学的な視点で国際社会に貢献したいという展望
学問を通して自分の考えを深めようとする内省力
書類選考の目的は、“どれだけ準備された学びの意欲を持っているか”を見極めることです。
したがって、定型的な志望理由ではなく、自分の言葉で、大学の理念と響き合う内容を書くことが合格のカギになります。
▶︎3. 九州大学文学部の総合型選抜|英語小論文・面接対策

3.1 英語小論文の出題傾向と評価基準
九州大学文学部の総合型選抜Ⅱ(国際コース)における第2次選抜では、英語小論文試験が実施されます。
この小論文は、単なる英語作文ではなく、文化・歴史・社会に関する英文の課題文をもとに、論理的に自分の意見を英語で述べる形式です。
■ 出題内容と構成の特徴
出題形式:英語の長文読解+論述課題
制限時間内に課題文を読み取り、設問に沿って自らの考えを英語でまとめる。
分量は300〜400語程度が目安。
課題文は、人間・社会・文化・倫理といったテーマが多く、 「多様な文化の共生」「グローバル化とアイデンティティ」「言葉と価値観の関係」といった問題意識が頻出します。
この試験の目的は、単なる英語力の測定ではなく、「英語で考える力」を見ることです。
したがって、文法や語彙の正確さよりも、以下の観点が重視されます。
■ 評価の主要観点
論理的思考力 — 問題を整理し、筋道立てて自分の意見を展開できるか。
表現力 — 明快な英語で、自分の立場や理由を説明できるか。
批判的視点 — 他者の意見を理解した上で、独自の見解を提示できるか。
文章構成力 — 序論・本論・結論の三部構成を意識して書けているか。
配点は50点満点で、共通テストの得点(100点換算)と同等の重みを持ちます。
つまり、この小論文で高得点を取れるかどうかが、合格の可否を大きく左右します。
EQAO式の対策ポイントとしては、
「CRECマップ(Claim, Reason, Example, Conclusion)」で構成を明確化する
課題文を要約→主張→具体例→まとめ、という論理の流れを意識する
文法よりも「一貫性」と「説得力」を優先する
という3点を中心に練習すると、採点者の印象に残る英語小論文を書くことができます。
3.2 面接(英語面接)の形式と質問例
第2次選抜のもう一つの柱が、英語による個人面接です。
九州大学文学部の国際コースでは、入学後も英語で授業が行われるため、英語で自分の考えを伝える力が求められます。
■ 面接の基本情報
形式:個人面接(10分程度)
使用言語:英語
実施時期:1月下旬(英語小論文と同日に実施)
配点:50点満点
面接官は複数名で、英語での受け答えを通じて以下の3つを評価します。
英語運用能力(Listening & Speaking)
思考の柔軟性・論理性
文学部生としての学問的関心・意欲
質問内容は、志望動機に関するものから、課題文に関連した社会的テーマまで幅広く出題されます。
■ 代表的な質問例
Why do you want to study in the International Course at Kyushu University?
What does “humanities” mean to you?
Tell us about a book or topic that influenced your way of thinking.
How do you think studying multiple languages can help people understand each other?
これらの質問は、単なる会話力を問うものではなく、自分の考えを英語で筋道立てて話せるかを見ています。
流暢さよりも、「自分の意見を簡潔にまとめ、相手に伝える構成力」が評価されます。
また、受験生の緊張を和らげるために、冒頭では自己紹介や軽いアイスブレイク(例:「Where are you from?」など)から始まるケースもあります。
EQAO式の面接対策ポイント:
志望理由書で書いた内容を英語で要約して話せるように準備する
“Why Kyushu University?” “Why Humanities?” の質問は必ず練習する
模擬面接で録音・振り返りを行い、自分の話の流れを改善する
3.3 小論文・面接・共通テストのバランス戦略
九州大学文学部の総合型選抜Ⅱにおける最終合否は、
英語小論文(50点)+英語面接(50点)+共通テスト(100点換算)
の合計で総合的に判定されます。
つまり、小論文と面接の計100点が、共通テストと同じ重みを持つため、どれか一方に偏った対策では不十分です。
■ 合格に向けたバランスの取り方
共通テストで基礎学力を確保する(全体の土台)
→ 国語・英語・地歴公民で高得点を狙う。特に英語リスニングを強化。
小論文で思考力・表現力をアピールする(知的深度)
→ テーマ理解・論理構成・批判的思考を磨く。
面接で人間力と主体性を伝える(人格評価)
→ 「学びたい理由」「将来像」を具体的に語る練習を重ねる。
特に国際コース志望者は、英語小論文と面接の出来がそのまま合否に直結します。
共通テストで高得点を取っても、英語で自分の考えを表現できなければ合格は難しいということです。
そのため、受験準備では以下のようなスケジュールを意識しましょう。
高2〜夏:共通テストの基礎固め
高3前期:英語小論文の構成練習+面接英語のアウトプット開始
高3後期:共通テスト演習+志望理由書完成+英語面接シミュレーション
EQAOでは、CRECマップを用いた小論文構成演習と、個別英語面接指導の併用で、短期間での得点向上が可能です。
論理・表現・英語運用を一貫して鍛えることで、総合型選抜Ⅱの本質である「言葉で考える力」を確実に伸ばすことができます。
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▶︎4. 九州大学文学部の総合型選抜|志望理由書・自己PRの書き方
4.1 九州大学文学部で評価される構成とテーマ選び
九州大学文学部の総合型選抜Ⅱ(国際コース)では、志望理由書の内容が第1次選抜の合否を左右する最重要要素です。
書類選考では、調査書とともにこの志望理由書が評価され、「主体性」「学問的関心」「国際的視野」の3つの観点から総合的に判断されます。
志望理由書は、指定の様式(A4サイズ2枚)に日本語で自筆記入します。鉛筆の使用は可能ですが、摩擦で消えるボールペン(フリクション等)は使用禁止です。
この制約自体が、「誠実に自分の言葉で書くこと」を重視する九州大学文学部の姿勢を象徴しています。
記入内容は以下の2項目です。
文学部国際コースを志望する理由
自己紹介(これまでの勉強・活動の自己評価と、将来の国際的活動への希望)
この2項目は、構成上それぞれ独立して見えますが、一貫したストーリー性を持たせることが評価の鍵です。
■ 推奨構成例(EQAO式3段構成)
導入(出発点):興味を持つきっかけ・原体験(例:言語・文化・国際問題など)
展開(学びの方向性):文学部で学びたいこと、なぜ九州大学でなければならないのか
結論(将来の展望):学びを社会にどう生かすか、国際的な視野での貢献
この流れを意識すると、文章に一貫性が生まれ、審査員が「本人の意志」を感じ取りやすくなります。
評価されるテーマ選びのポイント:
言語・文化・社会を関連づけた問題意識を持つ
「自分の経験」と「九州大学文学部の理念」を結びつける
学問的興味と社会的貢献意識を両立させる
一方で、単なる「英語が好き」「海外で活躍したい」という表面的な内容は避けましょう。
具体的な学びの焦点(例:文化と言語の相互作用・翻訳・多文化共生など)を明確にすることが、合格する志望理由書の特徴です。
4.2 「国際コースで学ぶ意義」をどう書くか
九州大学文学部の国際コースは、多言語教育を通じて「言葉と文化を横断的に理解する力」を養うことを目的としています。
そのため、志望理由書では、「なぜ国際コースで学びたいのか」を、自己の興味と社会的意義の両面から説明する必要があります。
■ 書き方の流れ(EQAO推奨フレーム)
問題意識の提示
「グローバル社会で文化や言語の違いから誤解が生じている」など、自分が課題を感じているテーマを提示。
学問的なアプローチ
文学・言語・歴史・思想などの視点から、どのように理解・解決を試みたいかを書く。
九州大学で学ぶ理由
カリキュラムの国際性、複数言語教育、批判的思考力を重視する学風など、大学固有の強みに言及する。
将来の展望
「学んだ知をもとに、多文化社会に橋を架けるような活動をしたい」といった形で、自分の成長像を示す。
このように、「社会的課題 → 学問的探究 → 将来像」という三段構成で書くと、志望理由書全体に説得力が生まれます。
たとえば、次のような一文は非常に効果的です。
「言葉は文化の鏡であり、他者を理解する最初の扉であると感じています。九州大学文学部の国際コースで、多言語を通して人間や社会の多様性を探究し、共生社会の形成に貢献できる人材になりたいです。」
このように、大学の理念と自分の目標を接続させることで、「一貫した志望動機」として高く評価されます。
4.3 読まれる志望理由書に仕上げるブラッシュアップ法
志望理由書は、単に正しい構成で書くだけでは十分ではありません。
読み手(審査員)に“誠実さ”と“意志の明確さ”が伝わるかどうかが、最終的な評価を左右します。
ここでは、完成度を高めるためのEQAO式ブラッシュアップ法を紹介します。
■ ① 内容チェック:大学理念との一致を確認
「言語」「文化」「多様性」「批判的思考」といったキーワードが入っているか?
九州大学文学部のアドミッション・ポリシー(主体性・協働・国際性)と整合しているか?
■ ② 構成チェック:論理の流れを整える
導入→展開→結論が自然につながっているか?
段落ごとに1つのテーマを扱っているか?
結論で自分の将来像がはっきり示されているか?
■ ③ 表現チェック:語彙・文体・リズムを磨く
「〜したい」「〜と思う」を多用しすぎていないか?
自分の体験を「抽象」ではなく「具体」で表現しているか?
簡潔で読みやすい文体になっているか?
■ ④ 最終確認:独自性と誠実さの両立
九州大学文学部は、AIや他者の代筆を厳しく禁止しています。
したがって、他人の文章を真似たり、テンプレートを流用することは避けましょう。
最も評価されるのは、「自分の言葉で、自分の考えを丁寧に語ること」。
これは時間をかけなければできません。
書いては読み返し、指導者や講師に客観的なフィードバックをもらいながら、「自分にしか書けない志望理由書」に仕上げていくことが理想です。
EQAOでは、志望理由書の段階的添削指導を通じて、
内容の一貫性
表現の精度
論理の流れ を整え、合格水準まで仕上げるサポートを行っています。
志望理由書は、合格者の多くが「最も時間をかけた書類」と語るほど重要な試験要素です。
言葉を磨き、自分の意志を明確にするプロセスこそ、九州大学文学部での学びの第一歩となります。
さらに理解を深めたい方は、以下の動画も参考になります。
志望理由書を書く際に注意すべきポイントを、具体例を交えてわかりやすく解説しています。
▶︎5. 九州大学文学部の総合型選抜|勉強計画と対策スケジュール
5.1 出願から合格までの全体スケジュール
九州大学文学部の総合型選抜Ⅱ(国際コース)における入試は、10月から翌年2月までの長期戦です。
共通テストを受験しつつ、書類・小論文・面接と複数の選考をこなすため、戦略的なスケジュール管理が不可欠です。
■ 年間スケジュールの目安(高校3年生対象)
時期 | 主なタスク | 学習・準備のポイント |
4〜6月 | 志望動機の整理・自己分析 | 「なぜ九州大学文学部か」を言語化する。興味テーマをリスト化。 |
7〜8月 | 小論文・英語面接の基礎演習開始 | 英語課題文を読み、CREC構成(主張→理由→例→結論)の練習を始める。 |
9月 | 志望理由書の初稿作成 | 学びの方向性を具体化。添削を受けてブラッシュアップ。 |
10月中旬〜下旬 | Web入力・検定料支払い・願書提出 | 提出書類の形式・期限を厳守。校内チェックを依頼。 |
11月〜12月 | 書類選考期間 | 第1次選抜の結果待ち期間も、英語小論文・面接練習を継続。 |
1月上旬〜中旬 | 共通テスト本番 | 全教科バランスを意識して得点を確保。特に英語・国語は重要。 |
1月下旬(1月31日) | 英語小論文・英語面接実施 | 模試形式で時間配分を徹底。話す内容は志望理由書と一貫させる。 |
2月中旬 | 合格発表 | 合否にかかわらず、次のステップ(入学準備・一般併願)を確認。 |
このように、出願から第2次選抜までは約4か月間あります。
その間に、共通テスト対策と総合型選抜Ⅱ対策を両立させるスケジュール設計が成功の鍵です。
時間の使い方次第で、同じ学力でも結果が変わります。
早い段階で日程を逆算し、「何を・いつまでに・どのレベルで」仕上げるかを明確にしましょう。
5.2 共通テスト対策と総合型選抜対策の両立法
九州大学文学部の総合型選抜Ⅱは、共通テストと第2次選抜(英語小論文・面接)の両方を評価に用いるハイブリッド入試です。
そのため、勉強時間の配分が最も難しい入試形態といえます。
■ 対策の基本方針
共通テストで“基礎学力”を安定させる
→ 英語・国語・地歴公民の得点が基礎評価として重要。
→ 特に「英語リスニング」の得点が、英語面接における理解力の基盤となる。
小論文・面接で“思考力”と“表現力”を高める
→ 文法よりも、課題文を読んで「どう考え、どう伝えるか」を磨く。
→ 志望理由書で書いた考え方と一貫した意見表現を練習する。
共通点を意識して“学習効率”を上げる
→ 英語長文読解の練習は、小論文対策にも直結。
→ 現代文・倫理・社会科の記述問題は、論理的思考の訓練になる。
■ 学習時間の目安(週あたり)
共通テスト対策:12〜15時間
小論文演習:3〜5時間
面接練習・英語スピーキング:2〜3時間
志望理由書・自己分析:1〜2時間
受験直前期(12〜1月)は、小論文と面接対策の比率を増やし、“自分の意見を英語で伝える訓練”に重点を置きましょう。
■ EQAO式両立メソッド
EQAOでは、「INPUT(共通テスト)× OUTPUT(総合型選抜)」のバランスを最重視します。
共通テスト:情報を正確に読み取る力
総合型選抜:読み取った情報を、自分の視点で再構築して表現する力
この2つを往復する学習法こそ、九州大学文学部の求める“批判的思考力”を養う最短ルートです。
5.3 EQAO式CRECマップで鍛える論理思考力
九州大学文学部の総合型選抜Ⅱでは、「英語小論文」「英語面接」「志望理由書」のすべてに共通して求められる能力があります。
それが、“論理的に考え、筋道立てて伝える力”=論理思考力です。
この力を養うためにEQAOが導入しているのが、「CRECマップ」という思考整理ツールです。
■ CRECマップの基本構成
要素 | 内容 | 目的 |
C(Claim) | 主張:自分の立場・意見 | 論の軸を定める |
R(Reason) | 理由:なぜそう考えるのか | 思考の根拠を示す |
E(Example) | 具体例:実体験・社会事例など | 説得力を高める |
C(Conclusion) | 結論:主張を再提示し締める | 論理の流れを完成させる |
■ CRECマップ活用例(英語小論文・面接兼用)
テーマ例: “Why should people learn multiple languages?”
Claim(主張):多言語を学ぶことは他者理解を深めるために重要である。
Reason(理由):言語は文化を反映しており、他言語を知ることで価値観の違いを理解できる。
Example(例):自分が英語を学んで海外の友人と意見交換した経験を通じ、視野が広がった。
Conclusion(結論):多言語習得は、共生社会の形成に欠かせない要素である。
このように、CRECマップを使えば、思考の筋道が整理され、短時間でも明快な文章・発言ができるようになります。
■ 学習効果
小論文:構成に迷わず、内容の一貫性が保てる
面接:意見を論理的に展開できる
志望理由書:自分の考えを軸にブレずに書ける
EQAOでは、CRECマップを基にした個別演習を通して、 「読む・考える・話す・書く」を連動させるトレーニングを実施しています。
この思考法を身につけることで、九州大学文学部が重視する“言葉で考える力”を本質的に育てることができます。
▶︎6. まとめ|九州大学文学部の国際コースで世界を見据える
6.1 合格を勝ち取る3つの鍵
九州大学文学部の総合型選抜Ⅱ(国際コース)は、「言葉で考える力」と「自ら学び取る意志」を問う入試です。
共通テスト・英語小論文・英語面接・志望理由書——どの要素も、「受け身の学習」では突破できません。
この入試で合格を勝ち取るための鍵は、次の3つに集約されます。
理念理解と自己分析の深さ
九州大学文学部の教育理念(多様性・批判的思考・国際性)を理解し、自分の興味や将来像を重ね合わせること。
→ 志望理由書・面接の一貫性が生まれる。
英語での思考力・表現力
英語力よりも「英語を使って考える力」が評価の中心。
→ 課題文の読解練習とCRECマップによる構成力強化が効果的。
時間管理とバランス戦略
共通テストと総合型選抜の両立が必須。
→ 長期計画を立て、段階的に小論文・面接練習を進める。
これら3つの力を早期に整えた受験生こそ、限られた10名の枠をつかみ取る可能性が最も高くなります。
単なる試験対策ではなく、自分の言葉で「学びたい理由」を語れるようになることが、最も強力な武器です。
6.2 総合型選抜で得られる学びと成長
九州大学文学部の総合型選抜Ⅱを通じて得られる最大の成果は、「自分の考えを言葉で表現する力」です。
この力は、合格のためだけでなく、大学生活や社会に出てからも大きな財産となります。
■ 総合型選抜を通じて身につく3つの力
思考の柔軟性 — 多言語・多文化の視点で物事を捉え、異なる立場の人の考えを理解できる力。
自律的な学び — 正解が一つでない問いに、自分の言葉で答えを模索する姿勢。
表現力と発信力 — 自らの考えを論理的かつ魅力的に伝える技術。
これらは、文学部での研究活動や国際社会での実践において欠かせない基礎です。
総合型選抜は、入試で終わるのではなく、「学び続ける姿勢を試す場」でもあります。
入学後も、批判的思考・対話的学習・国際的な視野を磨くことで、自分だけの研究テーマを掘り下げることができます。
6.3 EQAOで実現する「世界で活躍する人文学者」への第一歩
九州大学文学部国際コースは、単なる英語教育の場ではなく、「人文学を通して世界を理解する舞台」です。
その理想に到達するためには、受験対策の段階から、学問への誠実さと主体的な思考が求められます。
EQAOでは、そうした九州大学文学部の入試理念に合わせ、次のようなサポートを提供しています。
志望理由書・自己PRの添削指導
→ アドミッション・ポリシーに沿った内容を、本人の言葉で引き出す指導。
英語小論文の個別トレーニング
→ CRECマップを活用した構成指導と添削で、論理の一貫性を強化。
英語面接の実践練習
→ 面接官視点のフィードバックで、自然な発話と内容の深さを両立。
年間学習計画サポート
→ 共通テストと総合型選抜の両立を前提にしたスケジュール設計。
これらを通じて、受験生は単に合格を目指すだけでなく、「人文学的視点で世界を見る力」を磨くことができます。
九州大学文学部国際コースで学ぶということは、 「言葉」「文化」「社会」をつなぐ知の冒険に踏み出すことです。
そしてEQAOは、その第一歩を最も確実に導く伴走者となります。
世界を見据え、自分の言葉で考える力を育てたいあなたへ。
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