関西学院大学 理学部の総合型選抜とは？出願条件・面接・小論文まで完全網羅
- 株式会社EQAO教育グループ
- 4月25日
- 読了時間: 15分
▶︎1. 関西学院大学理学部 総合型選抜とは？
1.1 総合型選抜の定義と一般入試との違い
関西学院大学理学部の総合型選抜は、一般入試とはまったく異なる評価軸で合否が決まる入試方式です。一般的な学力試験だけでは測れない「探究心」「主体性」「人間性」「表現力」など、多面的な力を評価するために設けられた制度です。
特に理学部では、高校生活で培った「探究力」と「論理的思考力」を重視しています。
一般入試ではセンター試験や個別学力試験の得点が合否を左右しますが、総合型選抜では「志望理由書」「探究活動の成果」「面接」などから総合的に評価されます。そのため、早期からの計画的な準備と、自分自身の強みや学びたいテーマをしっかりと伝える力が求められます。
1.2 関西学院大学理学部で実施される4つの総合型選抜方式
関西学院大学理学部では、以下の4種類の総合型選抜方式が実施されています。
探究評価型入学試験
グローバル入学試験（I〜III区分）
学部特色入学試験
スポーツ選抜入学試験
それぞれの方式には独自の出願条件と選考方法が設けられており、受験生は自身の経歴や得意分野に合わせて一つを選び出願します。すべての方式に共通して、「合格した場合は関西学院大学への入学が義務づけられている」という点は極めて重要なポイントです。
つまり、総合型選抜は第一志望の受験生のみに開かれた選抜方式です。
併願ができないため、進路決定に対する強い覚悟と準備が求められます。
1.3 合格者に共通する人物像と評価基準
関西学院大学理学部の総合型選抜において評価されるのは、以下のような力です。
課題発見・課題解決能力
自ら学ぶ力と探究心
明確な志望動機と将来展望
コミュニケーション力・プレゼンテーション力
特に探究評価型では、高校在学中に取り組んだ研究・探究活動の成果が重要視されます。また、面接試験では書類に書いた内容を深掘りされるため、「自分の言葉で語れるか」が重要になります。
総合型選抜は、知識量ではなく「学びへの姿勢」と「将来への意欲」を問う入試です。
そのため、模範解答の暗記ではなく、自分の経験や思考をベースにしたオリジナルの志望理由とプレゼンテーションが求められるのです。
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▶︎2. 関西学院大学理学部 総合型選抜の出願条件と提出書類
2.1 出願資格：探究活動・発表経験・英語資格・履修条件
関西学院大学理学部の総合型選抜では、方式に応じて細かく設定された出願資格があります。なかでも「探究評価型入試」では、以下のような条件をすべて満たす必要があります。
探究活動の経験
授業内外で自ら課題を見つけ、継続的に調査・研究に取り組んだ実績が必要です。探究テーマは、必ずしも学問的な研究に限らず、「なぜそれを調べようと思ったか」が明確であれば評価対象になります。
発表経験の有無
校内発表会や外部大会、研究発表イベントなどで、探究活動について何らかの形で「発表した経験」があることが求められます。
英語資格（CEFR A2レベル以上）
CEFR A2レベル以上、つまり英検準2級相当の英語資格が必要です。探究型に限らず、特色入試やグローバル型でも英語スコアの提出は必須です。
履修科目の要件
理学部を志望するには、数学Ⅲ、理科（物理・化学・生物）複数分野の履修が必要です。特に数学と理科は、高校での履修状況によって出願可否が分かれるため、在学中の履修内容を事前に確認しておきましょう。
これらの要件を満たしていなければ出願そのものができません。早期の情報収集と準備が必要不可欠です。
2.2 各方式（探究評価型・グローバル・特色・スポーツ）の書類要件
関西学院大学理学部の総合型選抜では、方式ごとに異なる提出書類が求められます。
以下に主な書類を整理します。
探究評価型入試
調査書
志望理由書（指定様式、直筆）
探究活動報告書・成果物（レポート、資料など）
自己推薦書（自由形式）
英語資格証明（スコア票、合格証など）
グローバル入試（I〜III）
調査書
志望理由書（グローバル専用様式）
国際経験証明（留学証明、海外在籍証明）
英語資格（I区分：CEFR B1以上、IB区分は例外あり）
学部特色入試
調査書
志望理由書（理学部専用）
自己推薦書
英語資格スコア
スポーツ選抜入試
調査書
志望理由書
競技成績証明書・大会実績書
英語資格（スコア不問、受検歴が必要）
推薦状（競技指導者から）
方式ごとに書類の種類・重視ポイントが異なるため、自分がどの方式に出願するかを早期に決め、必要書類を早めに整えておくことが合格への第一歩です。
2.3 志望理由書・自己推薦書の具体的な書き方と注意点
志望理由書と自己推薦書は、いずれの方式においても重要な評価材料です。特に探究評価型では、提出書類だけで一次選考が行われるため、内容の質が合否を左右します。
志望理由書作成のポイント
「なぜ理学部を選んだのか」「将来どんな人材になりたいか」など、学びとキャリアを結びつけて具体的に書く。
受験する方式ごとの特徴に沿った内容にする（探究重視、グローバル志向など）。
可能であれば、自分の探究活動や高校生活と大学での学びをつなげる視点を盛り込む。
自己推薦書作成のヒント
高校時代の活動を“エピソードで語る”
部活動、ボランティア、文化祭、資格取得、探究活動など、自分が主体的に関わった経験をエピソード形式で紹介しましょう。どのような課題があり、それにどう向き合ったかを伝えることで、よりリアリティが増します。
「そこから何を学んだか」を丁寧に書く
単なる実績の羅列ではなく、その経験を通じて「自分がどう変化したか」「どんな価値観を持ったか」など、学びや成長を言語化することが大切です。
読みやすく丁寧な手書きで、一貫性のある文体を意識
自己推薦書は基本的に手書き提出です。読み手（審査員）に好印象を与えるためにも、字の丁寧さや文章の流れにも注意を払いましょう。語尾の統一や段落構成を意識し、「読みやすさ」にも気を配ると、内容がより伝わりやすくなります。
「どんな人なのか」「なぜ関西学院大学理学部に入りたいのか」を伝える書類であることを意識して、納得のいくまで推敲を重ねましょう。
▶︎3. 関西学院大学理学部 総合型選抜の探究活動対策
3.1 探究テーマ選定から成果物作成までのステップ
関西学院大学理学部の探究評価型入試では、高校での探究活動の内容と成果が評価の軸となります。特にテーマ設定から発表に至るまでの一連のプロセスが問われるため、段階的な準備が不可欠です。
探究活動の基本ステップは以下のとおりです。
テーマの選定
自分の興味関心や社会的な課題から問いを立てる。「なぜそのテーマを選んだのか？」という動機を明確にすることが重要です。
仮説の設定と情報収集
文献調査やデータ分析を通して仮説を立て、論理的にアプローチします。
実験・調査・検証
理学部志望者であれば、理科実験やフィールドワークなど、実践的な活動が求められます。データの信頼性と分析の妥当性が評価ポイントになります。
考察・結論の導出
得られた結果をもとに自分なりの結論を導き出し、その根拠を明確に述べることが必要です。
成果物の作成と発表
研究レポートやスライド資料、ポスターなどの形でアウトプットし、他者に伝える訓練を行いましょう。
テーマは、身近な課題からでも構いません。大切なのは「問いの深さ」と「取り組みの継続性」です。
3.2 活動報告書の構成と評価されるポイント
探究活動報告書は、探究評価型入試の一次審査において最も重要な書類の一つです。この書類の質が一次通過に直結します。
基本的な構成例：
タイトル・テーマ名
具体的かつ一目で内容がわかるように記載。
背景・問題意識
なぜこのテーマを選んだのか？どんな社会的・学問的課題意識があるのか？
探究の目的・仮説
活動を通じて何を明らかにしたかったのか？どんな視点で取り組んだのか？
方法と過程
どのように調査・実験を進めたか？使用したデータや手法の詳細も記述。
結果と考察
得られた結果をどう解釈したか？新たな発見や課題の掘り下げが含まれているか？
まとめと今後の課題
研究を通して得た学びと、今後さらに深めたいことを明示。
評価されるポイントは、「論理的構成」「自分の視点」「課題の設定力」「継続性」「具体性」です。
読み手（審査員）が納得できるよう、論点を絞り、客観性と主体性を両立させた内容を意識しましょう。
3.3 面接でも活きるプレゼン力と自己理解の深め方
探究活動は書面だけでなく、面接でも問われる重要な材料です。面接では、書類に記載された内容に基づいた深掘り質問が行われます。
面接対策として以下を意識しましょう。
プレゼン練習
成果物をもとに「3分で伝えるプレゼン」を繰り返し練習する。聞き手にとって分かりやすい言葉と構成を意識する。
質問対応力の強化
「なぜその仮説を立てたのか？」「別の方法も試したか？」「限界や課題は？」など、クリティカルな質問に対する答えを準備。
自己理解の深化
探究を通して何を学び、どんな成長をしたかを具体的に語れるようにしておく。自己分析ノートをつけるのも有効です。
探究活動は「結果」だけでなく「過程」や「姿勢」が見られることを忘れないでください。
自分自身の思考の軌跡を、他人に理解できる形で伝えられるよう、事前の準備と練習を徹底しましょう。
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総合型選抜では、志望理由書や探究報告書の完成度、面接の一貫性と自己表現力が合否を大きく左右します。
EQAOでは、理学部の総合型選抜に対応した「書類添削・プレゼン練習・模擬面接」をトータルでサポート。
「何をどう伝えるか」を、あなたの強みと結びつけて一緒に整理しましょう！
▶︎4. 関西学院大学理学部 総合型選抜の面接・小論文対策
4.1 面接の流れと質問傾向（探究評価型・特色・グローバル等）
関西学院大学理学部の総合型選抜では、一次審査通過後に二次審査として面接試験が実施されます。入試方式によって構成や質問傾向はやや異なりますが、共通して「人物面」「学びの意欲」「論理的な思考力」が評価されます。
【探究評価型の面接】
内容：提出書類をもとに、探究活動について深掘りされる質疑応答。
特徴：研究プロセスや結果に加えて、「なぜそのテーマを選んだのか」「失敗から何を学んだか」といった問いが多く、自己の内省力が問われる。
【学部特色入試の面接】
内容：学業成績や学習意欲、自己推薦内容に関する質問。
特徴：基礎学力を前提に、志望動機や進路意識の明確さが評価される。
【グローバル入試の面接】
内容：海外経験や異文化適応力、国際的な志向に関する質問。
特徴：英語を交えたやり取りが求められる場合もあり、多文化理解や将来のビジョンが問われる。
いずれの方式においても、「書類に書いたことを自分の言葉で語れるか」が最重要です。
面接対策に役立つ動画紹介
総合型選抜の面接では「話す内容」だけでなく、「態度」「マナー」「話し方」も評価対象です。 そのため、よくあるNG行動を事前に把握しておくことで、面接当日のトラブルや評価ダウンを避けることができます。
以下の動画では、総合型選抜における面接で「絶対にやってはいけないこと15選」が解説されています。受験前に必ず視聴して、失敗を防ぎましょう。
4.2 志望動機の伝え方：面接と書類の一貫性を持たせる
面接では必ず「なぜ関西学院大学理学部を志望するのか」が問われます。ここで評価されるのは、大学・学部の理解度と、自身のキャリアビジョンの具体性です。
志望理由の伝え方のポイント
志望動機は“2段構成”で語る
①なぜ理学部を選んだのか（学問的興味） ②なぜ関西学院大学の理学部なのか（学びの環境やカリキュラムの魅力）
探究活動とのつながりを意識する
高校での探究活動で興味を持った分野を、大学でどう深めたいかを語れると説得力が増します。
「将来像」を明確にする
理学部で学んだ知識を社会にどう活かしたいか、自分の将来にどうつなげるかまで話せると印象が深まります。
「書類で伝えた内容」と「面接で話す内容」に一貫性を持たせることが、信頼と説得力を生む鍵です。
4.3 小論文対策：CRECマップを活用した論理構成法
総合型選抜の一部方式（特に学部特色入試・スポーツ選抜など）では、小論文試験が課されます。論理的思考力・表現力・課題解決力を評価する試験として位置付けられています。
小論文で求められる構成力を高めるには、「CRECマップ」の活用が効果的です。
【CRECマップの構成要素】
C（Conclusion）結論
問いに対する自分の結論を最初に提示する。
R（Reason）理由
結論に至った理由を2つ以上簡潔に述べる。
E（Example）具体例
理由を裏付ける具体的な事例やデータを示す。
C（Conclusion）再結論
再度結論をまとめて強調し、全体を締める。
この型に沿って構成することで、論理的に一貫した読みやすい小論文が書けるようになります。
小論文は「知識の多さ」よりも「自分の考えを筋道立てて伝える力」が問われる試験です。
日頃から時事問題や理系分野の話題に触れ、自分の意見を言語化する練習を重ねることが対策の基本となります。
▶︎5. 関西学院大学理学部で学ぶ価値と進路
5.1 理学部の教育理念とアカデミックな学びの特色
関西学院大学理学部は、「真理の探究を通じて、社会に貢献できる人材の育成」を教育理念としています。理学という分野は、即時的な成果や実用性よりも、自然現象の本質を深く理解し、論理的に世界を解き明かす力を培う学問です。
理学部の学びは「知識の蓄積」ではなく、「考える力」の養成です。
特に関西学院大学理学部では、以下のようなアカデミックな特色があります。
学際的なカリキュラム：数学、物理、化学、生物などを横断的に学べる体系的な教育。
研究第一主義：1年次から研究室に接続するカリキュラム構成により、早期から研究体験が可能。
少人数・対話型教育：教員との距離が近く、ゼミや演習を通して個別に学びを深められる環境。
これにより、受験生が高校時代に育んだ探究心や主体性が、大学の学びとスムーズにつながる設計になっています。
5.2 理学部卒業後の進路とキャリアの広がり
理学部出身者の進路は、「研究者・技術者」にとどまりません。近年では理学的素養を活かし、多様な分野で活躍する卒業生が増えています。
主な進路先の例：
大学院進学（国内外）：さらに専門性を高め、研究職や教育職へ。
製薬・化学・IT系企業：分析力・論理力が重視される分野での研究開発職。
公務員・教員：理数教育への関心から中高の理科教員になる卒業生も多数。
コンサル・金融業界など異分野：論理的思考と問題解決力を活かしてキャリアチェンジする例も。
理学部で培ったスキルは「どこでも通用する汎用性」が高く、社会に出てからの活躍の幅が広いのが特長です。
論理的に考え、仮説を立て、実証し、結論を導くという理学的アプローチは、時代を問わず求められる能力です。
5.3 入学後の課題と入学準備に向けた心構え
総合型選抜で関西学院大学理学部に合格した場合でも、入学後の学びに備えるためには準備が必要です。実際、理学部では合格者に対して入学前課題（数学・理科の復習課題など）を課すケースがあります。
入学前に意識すべき準備事項：
高校数学・理科の復習：大学での学びは高校の基礎の上に成り立っているため、特に数学Ⅲ・物理・化学の理解を固めておくことが重要です。
研究への視野拡大：高校での探究活動と異なり、大学ではより専門的な機器・方法を用いて研究を進めます。論文や専門書に触れておくと、理解の助けになります。
時間管理と自主学習の習慣：自由度が高い大学生活の中で、自己管理能力が問われる場面が多くなります。
「合格＝ゴール」ではなく、「理学部でどう学び、どう成長したいか」を意識することが、入学後の学びをより実りあるものにします。
入学までの数ヶ月をどう過ごすかが、大学でのスタートダッシュに大きく関わってきます。
▶︎6. まとめ：関西学院大学理学部 総合型選抜で合格するには
6.1 試験日程と重要な締切一覧（2025年度版）
関西学院大学理学部の総合型選抜は、例年9月初旬に出願が始まり、11月中旬には合否が確定する早期日程で実施されます。特に出願書類の準備や試験対策を夏休み中に完了しておく必要があるため、スケジュールの把握が極めて重要です。
2025年度（2024年実施）の主なスケジュール（参考）：
出願期間：2024年9月2日（月）〜9月9日（月）
一次審査（書類・筆記試験）：2024年9月28日（土）
一次合格発表：2024年10月18日（金）
二次審査（面接）：2024年10月26日（土）
最終合格発表：2024年11月15日（金）
締切は「必着」指定が多く、1日でも遅れると出願できません。出願書類の準備・発送は余裕を持って行いましょう。また、UCAROでの出願登録や写真データのアップロードも必要です。
6.2 志望方式の選び方と失敗しない出願戦略
関西学院大学理学部の総合型選抜には、以下の4方式があります：
探究評価型入学試験
グローバル入学試験（I〜III区分）
学部特色入学試験
スポーツ選抜入学試験
それぞれに出願条件や評価項目が異なるため、自分に最も合った方式を選ぶことが成功への第一歩です。
志望方式を選ぶ際のチェックポイント：
自分に合ったアピールポイント（探究・国際経験・学力・スポーツ）を明確にする
各方式の出願要件（評定平均、履修科目、英語資格）を事前に確認
提出書類の準備量や対策の難易度も考慮する
「志望動機と方式の親和性」が合否を大きく左右します。
安易に名称だけで選ばず、自分の強みが最も活かせる方式に的を絞りましょう。
6.3 最新情報のチェックと今後の制度変更への備え
関西学院大学の総合型選抜制度は、年ごとに変更される可能性があります。実際、英語資格の基準や提出書類、日程などが数年おきに見直されています。
制度変更に対応するために心がけたいポイント：
最新の入試要項を公式サイトからダウンロードして熟読
出願する年度のPDFファイルを印刷・保存しておく
受験予定年の変更情報（試験日・提出物など）を定期的に確認
また、募集要項には明記されていない「事実上の評価基準」や「例年の傾向」が存在します。塾や専門指導を活用して、内部情報を補完するのも戦略の一つです。
「制度は変わる前提」で準備を進めることが、ライバルに差をつける鍵となります。
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